ほとり、






  かようび、






  最近 月が綺麗に感じます、






  夜 会社を出ると ふと地面に自分の影があることに気付いて、






  空を見上げると 月が白く輝いていて、






  いつからこう感じるようになったのか、





  
  いや 昔からそうだったのかもしれない、






  塾の帰りに 自転車を止めてオリオン座を眺めたり、






  学校の帰りにわざわざ土手まで行って 夕陽を眺めたり、






  私は何も 変わっていないのかもしれない、





  〜






       






  〜






  あの日から 、  あれから 、







  私は何が変わっただろう、
  
  





  結婚したり  実家を出たり、





 
  いろいろ変化はあったけど、





  

  でも 一番変わったことは、







  諦めたことだろう、








  私はあれから  この世界を諦めてしまった、







  この国を  諦めてしまった、







  何があっても 変わらないのだと、







  そう気付くと  やりきれない気持ちになって、







  もう 自分勝手に生きようと思った、









  自分勝手に  電車で席を譲り、






  自分勝手に  物を大事にして、






  自分勝手に  自然を愛して、






  自分勝手に  大切なひとのことを想って 、






  私は自分勝手に  生きることにした、





  

  それはずるい生き方だけど、






  私はもう  そうするしかなかったんだ、





  〜




  

  情けない自分を  月明かりはそっと 抱きしめてくれて、






  私はその自分の影を見て  「がんばろうぜ」と  小さな声を掛けた、    






  〜〜






  まだ寒いので  あたたかくして過ごしてください、






  梅も  咲いています、






  梅の様な 淑やかな人が 好きです 、




  〜