嵐の夜、



  雨の、土曜日、


  冷たい雨、 厳しさを感じる、


  短い靴下の隙間から、 手袋を忘れた手から、

  シャツインしていない背中から、

  すぼめても空いている首筋から、 短くしすぎた髪から、


  冷たさがしっかりと入ってくる、



  負けないようにペダルを漕ぐ、

  傘では避けきれない雨で、

  だんだん情けなくなってくる。

  
  靴や膝、背中もびしょびしょだ。

  


  でもいいんだ、


  俺はそれでいいんだ、


  それが好きなんだ、



  〜〜



     






           



  〜



  嵐の中、街にいた。


  大きな駅の待ち合わせって、なかなか大変だよね;

  こんなに携帯の進んだ時代でも、どうにもうまくいかない。

  それもこんな嵐の夜だと、駅前も混雑していて大変そうだった。



   「もしもし今どこ〜!?、ひがしぐち〜?

    あたし達今、ひがしみなみぐちにいるんだけど〜、

    えっ!?、みなみぐちじゃなくて、ひがしみなみぐちだよ〜!

    だから〜!  ・・・・・」



  「ひがしみなみぐち」じゃなくて、「とうなんぐち」って読むんですよ!

  って教えてあげたほうがよかったのかな、、


  う〜ん、携帯は信じられないくらい高性能になってるんだけどな、、

  人がね、、でもそこらへんがおもしろいんですよね♪、、(?) 
  
  

  〜


  
  帰り道、 夜空は晴れていた、

  
  雨上がりで空気が澄んでいるのか、星がキラキラと瞬いていて、

   
  残った雲の間から、三日月が見え隠れしていた。



  そんな宇宙を水溜りに映して、

  
  ひとり嬉しくなっていた、


  〜