流れる雲、



  月曜日。

  曇り、 小雨が少し降っている。

  土やアスファルトが雨に濡れて、潤った香りがする。

  冬の雨も好きだ。



  〜
  

  土日で山に行ってきた。

  今年初の山歩き。



  雪のある山を歩いてきた。

  樹々には雪がぼってりと付いていて、

  すごくいい雰囲気。


  「雪の森」に囲まれた細い路を、てくてく歩いていく。

  陽が出ると、森の中を舞う雪がキラキラと輝き、

  どうしようもなく嬉しい気持ちになった。


  物語の世界に迷い込んでしまったかの様な路だった。



  〜〜



  足元だけを見ていた。


  顔を上げても目指す頂上は雲の中で、

  凍てつく風が稜線の粉雪を吹き飛ばしていた。


  目出し帽にゴーグルをして、フードを被っていても、

  隙間から冷たい風が入り込んできて、

  下を向いているしかなかった。


  自分の吐息と、フードを叩く風の音だけが耳に響いた。


  アイゼンの爪を引っ掛けないようにだけ気をつけて、

  一歩一歩、確かめるように歩いた。



  まるで雑誌で見るような雪山の景色の中に、

  前を歩く友人がいた。


 
  そして吹きすさぶ雲の中に、うっすらと頂上が、




  〜〜  

  

  でも、 一番印象に残っている風景は、


  帰りに寄った温泉で開けた露天風呂に浸かりながら見た、

  綺麗な雲の姿だ。


  青い空に冬らしい薄い雲が広がり、悠然と流れていた。

  
  山に居た時のことを、山の麓の温泉に入りながら喋った。


  空を流れている雲も、あの山の稜線を渡るのかと思うと、

  その雲の中にいる自分を、どきどきしながら想像してしまっていた。。       
  


  〜


  いろいろ変わったこともあったけど、

  それらは全部「雪山マジック」という一言で片付けられた。


  あんなことも、こんなことも、、

  全部「雪山マジック」ということで。。


  
  お疲れさまでした〜☆


  〜