風、



  日曜日、

  風が吹いていた。

 
  日曜なのにだらだらとしていて、

  ベランダに出たら、はたはたと風が吹いていて、

  ベランダにシートを敷いて、昼寝した。


  グーグーと寝た。

  ちょっと疲れていたのかもしれない。

  
  気付くと風が冷たくて起きた。

  もう夕方だった。

  部屋に入り、床に寝転んで、寝た。

  
  結局晩飯時まで、グーグーと寝た。

  何にもしなかった。


  でも幸せだった。

  
  何もしなくても、どこに行かなくても、

  幸せだった。

  
  そんな日曜日だった。



  〜



  昨日(土曜日)は、山に、、

  ではなく、海を見に行った。


  niizの住んでいる県には海がないので、

  海に行くのは旅っぽく、一大事な感じだ。


  と言っても、泳ぎに行く季節は過ぎているので、

  海はぼんやり眺められれば十分だ。



  なので、午前中は陶芸体験に行った。

  海よりちょっと手前のところに、

  陶芸の街があるので、そこでロクロ体験をした。


  このルーティーンは、昔友達が企画してくれた海旅と同じで、

  その時から、niizの中で「海に行く」=「陶芸体験をする」  

  になった。


  〜


  陶芸は好きだ。何回かしかやったっことないけど。

  ろくろは楽しいというか、ぼんやりしていられる。

  そして、どうやってもそれっぽい作品が出来上がる;




     

              過去の作品。




  お皿達は家で普通に使われている。 


  〜



  海は大きかった。


  海を見ているといろんなことが、

  どうでもいいように感じられたのは、

  過去の話だった。



  みんな、夕方の海を眺めていた。

  みんな遠くを眺めていた。

  
  夕方の眼差し。

  山でも、海でも、夕方の眼差しは似ていた。


  眺めていていい景色、眺めていていい時間、

  ほんとはみんな、そんな時間を求めている。

     
  
  波打ち際に立つ若いふたりは、

  手を繋ぎ、

  そっと口付けを、

  交わしてはいなかったが、

  いい感じではあった。。


  〜