マイ・ペースでいいよ。♪



  金曜日。


  今日は落ち着かない天気だった。

  風が台風のように蒸していた。

  夜、濡れた路面の上を自転車漕いだら、気持ちよかった。


  〜


  また山の思い出です。思い出いっぱいです。


  今回niiz、とある忘れ物をして山登りに行ってしまった。

  それに気付いたのは、歩き始めてからだった。



      

        みどり池で。子連れで山って、素敵。。 


  〜

  
  歩き始めると、調子良かった。

  なんだか足も軽いし、荷物も重く感じなかった。


  「荷物をいろいろ削った甲斐があったな〜♪」なんてご機嫌だった。


  だけど、どうもおかしい。。普通1時間も歩けば「やっぱり荷物重い。。」

  と言い出すのだけど、いくら歩いても軽快なのだ、、


  「あっ。。」、そこでniizは忘れ物に気が付いた。

  「マット忘れた!」。。。



      


  〜


  マットはその名の通りマットで、テントの中で寝袋の下に敷くものだ。

  マットがないと地面の凹凸や冷たさが直接体に伝わってきて、辛い。

  
  niizはマットを忘れたことに気付きながら、憂鬱な気持ちで歩いた。。


  「どおしよう、、寒いかな〜寝れるかな〜。。」


  
  オーレン小屋に着き、テントを張って、中に入ってみた。。

  
  「い、痛い。。冷たいし。。」


  寝袋だけでは地面の小石はごつごつと痛くて、濡れた地面はひんやりとしていた。   

  
  〜


  でも、とにかくどうにかしないとこのままじゃ寝れない。。

  
  足の方にはザックを敷いてマット代わりにした。

  背中には着替えやらタオルやら合羽やら、とにかく敷ける物を全部

  綺麗に並べて敷いて寝転がってみた。すると。。


  「全然平気じゃん!」

  
  なければないでどうにかするのが、人間なのかもしれない。
  
  逆に今まで使っていたマットが、立派過ぎる気さえした。。

 
  〜
  

     
 
                  山の朝。



  それでも二泊目の行者小屋では、さらに寒くなった。

  朝は外で9℃、テント内でも13℃になった。


  「なんだか腰あたりが冷たい。。」


  だが、もう敷ける物は何もない、、靴下や地図やパンフレットも敷いた。

  でも冷たい。。


  眠い頭で考えると、、ナイスなアイデアが浮かんだ☆

  niizは山靴の中敷を引っ張り出し腰の下に並べた。すると。。

  「あったかい〜♪」

  丁度中敷はスポンジだし、やわらかいし♪


  〜


  忘れ物はまずいけど、忘れてみることで何か学んだりするのかもしれない。

  
  あることが当たり前な世の中。

  でも自然の中に入ると、当たり前にない。

  
  食べ物がなくて、水もなくて、電波もなくて、風呂もない、
  

  自分の弱さを知る。

  こんな荷物を背負わないと生きていけない人間に、弱さを知る。


  自然の動植物達の強さと勇ましさを知る。


  自然の美しさを、知る。。  
 


      

               綺麗な切り株と、



         

                切り株の中に生きる者、、