一枚の写真、



  火曜日。

  今日も雨が降って雷が鳴った。


  今日も自家製の梅酒を飲んだ。



    


  niizの家では梅酒を漬けている。

  
  〜
  
  もう何年前だったか、季節は夏前後頃だったと思う、

  niizは台所の下の棚の奥に、梅酒が漬けてあるのを見つけた。


  それは別に隠していたわけではなく、ただ誰にも飲まれなくて長い年月

  漬けっぱなしになっていたものだった。

  
  ならばということでniizが飲み始めた。

  
  その梅酒は、、それはそれはおいしい梅酒だった。。


  七〜八年漬けっぱなしにされていた梅酒は、

  niizが飲み屋で飲んでいた梅酒とは、まったくの別物だった。


  あの梅酒を飲んで以来、niizは飲み屋で出してもらう梅酒を

  「普通」としか思わなくなってしまった、程においしかった。


  味に深さがあった。今でも喉があの味を忘れない。




         


  〜


  おいしくて毎日飲んだ。

  そしていつしか梅酒はなくなった。



  ふと我に返り。。気付いた、


  「七〜八年漬けた梅酒がなくなった。」という事は、、

  「同じ物を飲むのにまた七〜八年掛かる。」という事に。。



  niizは悔いた。

  なんでもっと味わいながら大事に飲まなかったのか。。


  しかしいくら悔いても呑んだ梅酒は戻ってこない。(もどされても困る。)


  とにかく一日でも早くまた梅酒を漬けるしか、手立てはないのだった。。


  〜


  それからまた、niizの家では梅酒を漬けるようになった。

  でも七年も八年も待つことはできずに、飲んでいる。



  「カラン、、」 部屋に梅酒が溶かした氷の音が鳴った、

  あの夏の「幻の梅酒」の味を思い出していた、、  

  あの頃の思い出とともに。。


  〜

  なんてかっこよくきめてみました。

  読んでくれてありがとう。


  明日もがんばりましょう〜

  
  〜